TOEFLライティング採点基準を深掘り!スコアを上げる3つの要素
TOEFLライティングって採点基準どうなってるの?
採点基準通りに書いて、スコアを上げたい!
そんな悩みにTOEFL116点、ライティングは28点の私がお答えします!
普段TOEFLを教えている時の情報も包み隠さず教えてしまいますし、採点基準がわかるとスコアも取りやすくなりますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
公式のスコア基準(Rubric)
早速、知らない人は驚く情報を出してしまいますが、TOEFLのライティングはAIと人間によって採点されています。
昔は人だけが採点していたのですが、最近はe-raterという人工知能も採点するようになったんです。
そしてもちろん、それぞれ全く同じ基準で採点できるはずがないので、別々の基準で採点していると考えられます。
この辺りは内部の人しか知らないので、正確な情報が洩れてきません
しかしヒントとしては、公式から公開されているRubricなどを読み解くと細かい採点基準がわかってきます。
Rubric
まずは一番大切なRubricを見てみましょう。
Rubricとは、公式が出している採点基準のことで、恐らく人間の採点官はこれを参考にしていると思います。
細かく言うと、IndependentとIntegratedでRubricが違うのですが、今回はIndependent のみ見てみましょう。
英語でしか公開されていないので英語のまま載せましたが、いくつか日本語に訳してみると
Score5
・効果的に(effectively)トピックとタスクに取り組んでいる
・明快な説明や詳細そして例を用いて、よく構成されて展開されている。
Score4
・よく(Well)トピックと課題に取り組んでいるが、いくつかのポイントがよく展開されていない。
・明快な説明や詳細そして例を用いて、概してよく構成されて展開されている。
いやいや「効果的に」と「よく」とかの違いわからないし! 結局どの程度かければいいのか全くわからない…
そうなんです。公式から公開されているのは主にこの情報だけなんですが、とてもわかりづらいんですよね!
ですが、もっとわかりやすい基準はあとで説明しますのでお楽しみに
AI(e-rater)の採点基準
実はこちらの方はある程度明確にわかっています。
こんなマニアはなかなかいないので、公式が出している研究論文何て読む人はいないと思いますが、実は研究論文の中で明らかにされているのです。
ここはあまり知っている人はいないと思いますので、日本語に訳して簡単にまとめるとこのようになります。
e-raterのスコア基準
文法スコア: 主語動詞の一致などのミスによって決まる
機械的スコア: スペリングなどのミスによって決まる
用法スコア: 冠詞のミスや、似ている単語の使用によって決まる(例えば”to”と”too”のような、音は似ていてスペルが違うような単語を間違えるような例)
スタイルスコア: 何度も繰り返される単語や、極端に短かったり長かったりする文の数によって決まる
語彙の複雑さスコア: 受験者が使っている語彙の難しさなどによって決まる
構成・展開スコア: 背景、主張、メインアイディア、サポートアイディア、結論に対応するセンテンスがあるかどうかで決まる
その問題特有の語彙使用: 同じトピックへのスコアが低い回答と高い回答がそれぞれ使っている語彙と似ているかどうか
(上記に加えてエッセイの長さも考慮に入れられる)
公式資料を翻訳
こちらはある程度わかりやすいですね!
スペルなどは予想通りだと思いますが、構成・展開まである程度見られているということで、かなり細かいところまで見られているようです。
また、TPO(TOEFL Practice Online)ではe-raterを使った採点を受けることができますが、ある程度は信頼できるスコアが出てきます。
素点とスコアの関係性
TOEFLのスコアは30点満点ですので、ここまででは結局スコアが1~5に分類される意味がわかりませんね。
実はこの1~5というスコアは素点と呼ばれていて、それが実際の30点満点に換算されるようになっています。
具体的にはどのように素点が出るかというと、
- Integratedのe-rater
- Integratedの人間採点官
- Independentのe-rater
- Independentの人間採点官
以上の4つのスコアの平均が素点として計算されます。
そしてこの素点が以下の表に基づいて30点満点のスコアに計算されます。
この表は、以前は公式のサイトで公開されていましたが、今はなくなってしまいました。
公開されていないだけで、今も使われているそうです。
表の左側がライティングの換算表になりますが、例えば換算表に基づいて、素点の平均が4だった場合は25点になりますし、3だった場合には20点ということになります。
そして、最後に偏差値的な要素が加えられます。
例えば、素点の平均が4点だったとすると25点になりますが、その問題が明らかに簡単で、他の受験者のスコアが高かった場合、素点が4だったとして24点などに下がってしまうそうです。
もちろんその逆で、他の受験者のスコアが平均的に低ければ、素点の平均が25点だった場合は26点などに上がります。
このように、TOEFLライティングのスコアの採点は以下のステップで行われるようです。
- Rubricに基づき、e-raterと人間が素点を出す。
- 素点と換算表に基づき、30点満点に換算する。
- 周りの受験者の平均と比べて、偏差値的に最終調整
本当のTOEFLライティングのスコア基準とは?
ここまでは公式に発表されている基準を中心に、かなり細かく見てきました。
しかしここまでの知識があったとしても、どれくらいうまく書ければ目標が達成できるかはあまりわからないと思います。
それだと困りますので、実際に皆さんが自分のスコアが何点くらいになるのかがわかりやすい基準がほしいですね。
それがこちらです!
素点 | スコア |
5 | 30点 |
4 | 25点 |
3 | 20点 |
2 | 14点 |
1 | 8点 |
少し解説しましょう。
素点0点(スコア0)
0点は英語を書く努力もできていなかったり、空欄だったり、完全に何かのコピペだったりした場合です。そのため、少しでも努力して書けば取らないので、無視して良いです。
(とはいえ、本当に初心者だと何を書いたらいいか見当もつかず、何も書けなくて0点の場合はあります)
素点1点(スコア8)
素点1点は何か書こうとしているのはわかるけど、完全に意味不明だった場合です。
努力して意図を読み取ろうとしても読めないような場合は1点となります。最低限かけた場合は、現実的な最低点(0点)だと思っても良いです。
素点2点(スコア14)
それに比べて素点が2点の場合も、ほとんど意味がわからないようなエッセイではありますが、書こうとする意志も見られるし、頑張って解読すれば少しは雰囲気がつかめるくらいのエッセイになります。
また、明らかに文字数が少ない場合は2点になってしまうようです。
素点3点(スコア20)
素点3点というと、ぎりぎりエッセイとして意味が分かるものが書けているね、という評価です。
英語も下手といえば下手だけれども、英語のミスが全体の理解に影響しないレベルです。
なんとか頑張って文字数を250~300文字程度書けていれば、下手な英語でも3点はもらえます。
素点4点(スコア25)
ここまで取れる場合は、エッセイとしては比較的すらすら読めるものになります。
ただし、すらすら読めるとはいえ、文法ミスが多かったり、展開がイマイチだったりする場合には4点です。
まあまあうまいけど、文句なしとは言えないものが4点です。
素点5点(スコア30)
5点のエッセイはイメージが付きやすいと思います。
もちろん多少のミスがあるのは仕方ありませんが、30分程度でこんなに書けるなんてすごい、と誰もが思うレベルが5点です。
最後にひとつ付け加えると、素点の採点が2つのスコアで迷った場合は、下の方のスコアが付けられることが多いと聞きました。
例えば、「この人のスコアは3か4、どっちかな~?」と迷った場合は、下のスコアの3になってしまうそうです。
これくらいの基準だったらわかりやすいのではないでしょうか? 文法など細かいことを気にするよりも、まずは自分の意見をしっかり伝えることを意識していけばいいと思います。
何が良ければスコアが上がるの?
最後に、いままでお話しした採点基準から考えて、何から重点的に伸ばしていったらいいのかをお伝えします!
スコアを上げるために大事なことは、大きく分けて文字数・内容・文法&語法の3つです。
文字数
まずは文字数を稼げるようにしましょう。
文字数さえクリアできれば、素点で3点までは比較的簡単に取れます。特に、日本人は正確にゆっくり書きたがるので、速さを鍛えることは大切です。
また、上級者の場合も文字数が多ければ多いほどスコアが高い傾向にはあるので、できる限り書いた方がいいでしょう。ただし、文字数が多ければ確実にスコアが上がるかと言うと、そういうことではありません。文字数を稼ごうとして関係のないことを書いてしまったり、テンプレート的な内容のない表現が増えてしまっては逆効果です。
実際、2023年改定前のIndependent Writingでは300語が目安となっていますが、それ以下で書いても満点を取っている方もいらっしゃいます。ただし、それは相当中身が濃いエッセイで、しかも英語の表現力も短い中でアピールできていたということです。
ですが繰り返しになりますが、一般的には長い方がスコアは出やすいですので、できる限り早く長く書きましょう。
内容
次に内容です。
もちろん英語自体を向上させることも大事ですが、内容の方が大切です。
特に、文字数を稼ごうとすると、意味のないことを繰り返してしまったり、なんでもいいから文字数を稼ごうとしてしまいがちです。
しかし、実はしっかりと展開させていけば文字数は自然と増えていきます。
それにいくら上手な英語で書かれていたとしても、同じことを繰り返してしまったり、支離滅裂なことを言ってしまったら大幅なスコアダウンです。
そのため文字数を稼ぐためにもしっかりと内容を考えましょう。
うまく展開をさせて、内容を充実させる方法は下記をご覧ください。
※ただし、2023年改定前の話となります。
文法・語彙
最後に文法と語彙力です。
英語の試験なので、文法と語彙力が大切なのは当たり前のことです。
しかしこれを一番最後に持ってきた理由は、日本人の場合は文字数と内容よりも、自然と文法・語彙に意識が向いてしまうからです。
そのため、文法と語彙のことは後回しにして、いい内容の長いエッセイを書くようにしてみると良いです。
20点程度までなら、最低限の表現力でも長さが書けていれば問題ないはずです。しかし、21点以上を狙うなら、最低限の表現力をアピールする必要が出てきます。あまりに簡単な表現だけでは、高得点を狙うことができません。
そのため、安定して納得のいく内容のエッセイが書けるようになったら、文法と語彙にも意識を向けていきましょう。
まとめ
TOEFLライティングの採点基準をお話ししました。
公式から出ているRubricも大切ですが、今回私がお話しした簡単な採点基準も頭に入れておくとわかりやすいでしょう。
また、採点基準から考えると、優先して向上させるのは文字数、内容、語彙&文法の順番です。
ぜひスコアが上がるよう頑張ってみてください!
何となくわかったけど、一人でやれる自信がない…
そうですよね!そういう方はぜひ、私の英語コーチングにお越しください!
特にTOEFLのライティング・スピーキングは一人で勉強することが難しいセクションです。
何人もTOEFLの指導をしてきましたが、やはり自己流で勉強しているとかなり遠回りしてしまっているのをよく見ます。
しかし、今流行っている英語コーチングを使えば、最短距離でTOEFLのスコアを伸ばすことができます。
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