TOEICをオンライン受験!申込方法や対策まで徹底解説。IPテストオンラインとは?
TOEICがオンラインで受けられるって本当?
通常のTOEICテストとは何が違うの?
はい、TOEICはオンラインでも受けられます!ただし公開テストとは申し込みの方法も違いますし、試験内容も多少変わってきます。
今回はTOEIC IPテスト(オンライン)実施団体でもあるMAKIEIGOの代表(西牧)が、受験の方法から対策まで徹底的にお話します!
TOEIC IPテスト(オンライン)とは
TOEICオンライン受験とは、IPテストのみ選択可能な実施方法です。IPテストとは団体受験のことであり、企業やスクールなどが公式のIIBCに変わって実施しているものです。
公開テストではオンラインはありませんので、IPテストのみオンラインが受けられます。
また、IPテストは個人で申し込むことはできません。自分が所属している会社やスクールが、IIBCに認められている場合にのみ受験可能です。
TOEICオンラインを受験する方法
基本的に個人で申し込むことができないTOEIC IPテスト(オンライン)ですが、MAKIEIGOでは、英語コーチングや、リーズナブルな動画講座などを受講している方に限り、受験することができます。
動画講座の効果測定になりますので、受講前と受講後の最大2回受験することができます。
興味がある方はこちらをご覧ください。
TOEICオンラインと通常の紙版の違い
まず、TOEICオンラインと通常の紙版の違いについてまとめておきます。
オンラインIPテスト | 通常(紙版)IPテスト | |
---|---|---|
実施方法 | パソコン・タブレット | マークシート |
場所 | ネットがあればどこでも | 団体の会場 |
時間 | 1時間 | 2時間 |
出題内容 | 前半は全受験者同じ。 後半はレベルに合わせて出題。 | 全受験者同じ |
問題数 | 90問(LR45問ずつ) | 200問(LR100問ずつ) |
スコア | 990点満点 | 990点満点 |
スコア取得時期 | 受験直後に画面で確認 または受験期間終了後にPDFで確認 | 実施日から5日後に団体に通知 |
表にまとまっている通りですが、スコアは990点満点で同じになっています。しかし、それ以外はほぼ全てが違っています。
オンラインの方は、おそらくTOEICをより簡易的に受けられるように開発されているものですので、全体的に紙版よりも受験しやすくなっています。
TOEICオンラインの構成
TOEICオンラインは構成が大きく異なります。問題数も半分以下になっていますが、単純に問題数が減っているだけでなく、構成も多少変わっていますので見てみましょう。
受験のしおりより引用
かなり複雑になっているのがわかると思います。こちらの図を解説していきましょう。
まず通常のTOEICと同じように、リスニングセクションとリーディングセクションで大きく分かれています。
しかしここからが大きく変わります。通常であればリスニングセクションはパート1~4に別れますが、その前にUNITという単位があります。
まずユニット1の方で、写真描写問題、応答問題、会話問題、説明文問題というパートがありますが、これらはTOEICのパート1~4にあたります。しかし通常と違って問題数が少なくなっています。
それが終わった後に、ユニット2となっていて、今回は写真描写問題はなく、応答問題、会話問題、説明文問題、とPart2~4にあたる問題を解きます。
リーディングセクションも同じようにユニットが2つに分かれています。まずユニット1でパート5~7にあたる問題をいくつか解いた後に、ユニット2でも同じようにパート5~7の問題を解きます。
後半はレベルに合わせて問題が出される
このような不思議な構成になっているのは、TOEICがCAT(Computer Adaptive Test)であることが原因です。
CATとは、受験者の力に合わせて、それぞれのレベルに合わせた問題を出題することで、従来よりも少ない問題数でも、正確に能力を測るためのテストです。
例えばユニット1で初級・中級・上級という3つのレベルに分類し、ユニット2ではそれぞれのレベルに合わせた問題が出題されるということです。そのため、ユニット1で間違いが多く、初級と判断された場合には、ユニット2では簡単な問題が出されます。逆に、ユニット1で正解が多い場合には、上級者と判断されるため、ユニット2では難しい問題が出題されます。
このようなIT技術の活用で、1時間でも英語力を正確に測れるようになっています。
TOEICオンラインのメリット
それではTOEICオンラインのいくつかのメリットを見ていきましょう。ここでは3つご紹介します。
24時間365日どこでも受験可能
まず最も大きいのが24時間365日受験可能ということです。それに加えて、タブレットやパソコンでの受験ができるので、どこでも受験することができます。
もちろん自宅にあるパソコンやタブレットで受験可能ですので、家にいながらTOEICを受けることができます。
また、夜仕事が終わってから受験することもできますし、仕事が始。前のリフレッシュした状態で受験することもできます。
試験時間が1時間
試験時間が短いのもかなり大きなメリットです。
いくら24時間受けられるとしても、2時間をまとめて確保するとなるとなかなか難しいことが多いでしょう。しかし1時間ならかなり変わると思います。それこそ仕事が終わってからでも受験できます。
また、リスニングとリーディングはそれぞれ30分程度なので、すぐに終わってしまうように感じます。そのため、疲れた状態でパート7の長文を解く必要がなくなり、終わってからも比較的体力が残ると思います。
その場でスコアがわかる
TOEICオンラインは、その場でスコアが分かります。受験が完了すると、そのまま次の画面でスコアが表示されるため、初めての人は驚くかもしれません。
公開テストだと3週間ほど待たなければいけませんが、オンラインはその場でスコアが上がるため、正式なスコアが欲しいのではなく、実力を測りたいという人にはとてもおすすめです。
TOEICオンラインのデメリット
メリットも多いTOEICオンラインですが、実はデメリットもありますので紹介しましょう。
Part3,4の先読みができない
TOEICのPart3,4といえば、通常の紙版なら必ず先読みをしなければなりません。私の講座でも常にそこはうるさく言っています。先読みができないと一気に多くの問題を落としてしまうこともあるからです。
しかし、TOEICオンラインでは先読みができません。実際どのような感じで出題されるかというと、Questions 32-34 refer to the following conversation.とアナウンスが流れると同時に、設問と選択肢が表示されます。
そのため、細かく言えばこのアナウンスを読んでいる瞬間は先読みができますが、なかなかこのような短い時間では先読みができません。そうすると受験者は会話を聞き終わってから問題を読み、選択肢を選ぶということしかできません。
特に公開テストなどの通常のテスト対策をしていて、先を見に慣れている人はかなり苦労するかもしれません。
繰り返しになりますが、それでもリスニングのスコアは、通常の紙版と同じようなスコアが出ます。恐らく、先読みができないのは全員同じなので、全体的に正答率が下がっているため、偏差値的には変わっていないのだと思います。万が一、オンラインを受けてリスニングが下がっていたとしても、先読みができないのは原因ではないと思ってください。
長文問題が1画面に表示できない
画面の大きさが限られているので、特に長文問題は一つの画面で表示することができないことがあります。
特にパート7のダブルパッセージやトリプルパッセージになると、かなり上下にスクロールしないといけません。長文問題では本文の中の2箇所を照合しなければいけないような問題もあります。そのような問題の時には上下にスクロールするのがストレスになる人が多いでしょう。
普段からパソコンの操作に慣れている人は、そこまで負担に感じないかもしれませんし、実際私もそこまで不便ではありませんでした。しかし、やはり紙のように一目で全てが見れる方が解きやすいことは間違いないです。
時間配分がわかりづらい
リスニングセクションは時間配分などは特になく、順番に解いていくしかありませんが、リーディングセクションは自分で時間配分をしなければいけません。
時間配分に関しては、紙版の方に慣れている人が多いと思いますし、慣れている人は自分なりのペース配分が分かっているはずです。例えばPart5,6に10分ずつかけて、残りの55分でPart7を解くなど、ある程度決まっています。
しかし、オンラインだとそもそもユニットが2つに分かれており、それぞれのユニットの問題数も回答時間も違います。そもそも焦ってとかなければいけない試験なのに、それぞれのユニットに合わせた時間配分をするのは、現実的にはかなり難しいです。
実際私が受けている時も、なんとなく時計は意識していますし、いつものペースで解けるようにしています。しかし、時計のカウントダウンを見ても、まだ余裕があるのか、もっと急いだ方がいいのかわからず、時間配分には苦しみます。
現実的には時間配分を意識するのではなく、できる限り早く解くというのが正解かもしれません。
集中できない
これは人によるかもしれませんが、家で受験するとなると家族やペットに邪魔されてしまったりすることがあるかもしれません。
邪魔されないにしても、隣の部屋からテレビの音が少しだけ聞こえるなどすると集中が削がれますし、外からの騒音などでも気が散るかもしれません。
あとは家だと気持ちを切り替えることができず、ダラダラと受けてしまう可能性もあります。やはり緊張感がある中で受けた方が集中できますし、実力が発揮できる可能性もあります。
家で受けられると便利な気はしますが、実は環境的には公開テストの方が良かったりします。
実際私は家で受けるよりも公開テストの方が集中できます。家は静かなことは静かなのですが、やはりいつもいるスペースなのでテストモードになれません。ですが、それがスコアを下げる原因になるかと言うと、そうでもないかもしれません。
実感とスコアが一致しない
もしかすると実感とスコアが一致しない可能性もあります。それはCAT(Computer Adaptive Test)なので、初級者には簡単な問題が出ますし、上級者には難しい問題が出題されます。
そのため初級者の人は「いつもより簡単だった!」と感じることが多いはずですので、もしかしたら「今回はハイスコアが出そうだ!と感じたにも関わらず、いつも通りのスコアだったということがありえます。
逆に上級者は「いつもより難しかったから全然ダメだった」と思いながらも、普段通りのスコアが出る可能性が高いです。
オンラインだとスコアが下がる?
このようなデメリットを見ると、TOEICオンラインでは、紙版よりも受験者にとって不利のため、スコアが下がってしまうような気がします。
しかし先ほどもお話ししている通り、実はそれでもスコアは紙版と同じようなスコアが出てきます。
TOEICオンラインの開発中も何度も実験された結果同じようなスコアが出ている、とも言われていますし、何より、多くの人の紙版とオンライン版のスコアを見てきましたが、実感としてもほとんど変わりません。
そのため、公開テストや紙版のIPテストと同じようなスコアが出てきますので、安心して受けてください。
TOEICオンラインの対策方法
それでは最後にTOEICオンラインの対策方法について見ていきましょう。
通常のTOEIC対策とほぼ同じ
基本的な対策方法は通常のTOEICと同じです。英語力を上げるとともに、多少のTOEICの解き方のコツも学んでおく必要があります。
特にTOEICオンラインでは、先読みができなかったり、時間配分が調整しづらかったりするので、自分が持っている英語力でそのままぶつかっていくという印象があります。
そのため日々TOEICの教材を使いながら英語力を高めておくのが一番の対策でしょう。
先読み対策
TOEICの対策をしたことがある人なら、先読みの対策が一番心配ではないでしょうか。
これに対しては2つの対策があります。
先読みを諦める
一番現実的なのは先読みは諦めるということです。先ほどお話した通り、Questions 32-24 refer to the following conversationと言っている時間しか先読みの時間はありません。時間にすると約5秒です。
5秒で先読みするとなるとほとんどの人が諦めたくなるでしょう。
しかしそれでも実はそれほど問題ありません。
比較的長い会話とはいえ、たったの40秒程度です。しかも複雑な会話の流れではなく、非常にシンプルな会話が進みます。
そのため、しっかりと聞き取ることができれば多くの部分は覚えていられるはずです。聞き取ることができていれば、最低でも問題を解く時に、選択肢を見ると答えを思い出すことができるでしょう。
確かに詳細問題などでピンポイントで覚えておかないといけない問題は解けないかもしれません。しかしその問題を解くためだけに、焦って先読みをしたりするぐらいなら、詳細問題は解けたらラッキーというつもりで、概要の問題だけ確実にとっておく、という作戦もあるでしょう。もちろん詳細問題も、明確に聞き取れていれば覚えていることも多いはずです。
短時間で先読みをする
次にできる対策としては短時間(5秒間)で先読みをするということです。
そんなの無理と思うかもしれませんが、実はそんなことはありません。実際私は、必ず先読みをしていました。そのように言うと「英語力が高いからできるんだ」と思われるかもしれませんが、それだけではありません。
もちろん最低限の速読力がなければ先読みすることはできないでしょう。しかし、実は設問だけなら読むことはできます。その理由は設問はいつも似た問題が出るからです。そのため公式問題集などでどのような設問が出てくるのか勉強しておくと、一瞬見ただけでどのような設問なのかわかるようになります。
よく見てみると本当に同じような設問ばかりですので、設問のパターンを覚えると、本当に早く読めるようになりますよ。
もちろん典型的なパターンではない設問も出てくるので、そのような設問は速読力が勝負になります。なので、そのような珍しい設問の先読みはは諦めて、典型的なものだけでも先読みするというのはできるでしょう。
画面上でのリーディングに慣れる
パソコンのモニターを使ってのリーディングは、一般的に紙でのリーディングよりも遅くなると言われています。そのため単純に、TOEICのリーディングでも読むスピードが遅くなり時間がかかってしまうことになります。
TOEICは紙での勉強が多いはずなので、パソコンのモニターで解くというのはなかなか慣れないかもしれません。また慣れていないと目も疲れてしまいさらにリーディングの速度が遅くなる可能性もあります。
特にタブレットで受ける場合は画面がかなり小さくなると思いますので、ある程度慣れておく必要があるでしょう。
画面操作に慣れる
最後に画面操作に慣れるということも大切です。
TOEICのオンラインテストは、初めての人でも見ただけで操作ができるような分かりやすいものになっています。しかし、やはり初めてのテスト画面だとどのように操作したらいいのか分かりません。実際に受験した方の中でも、初めての操作で多少戸惑ったということも聞いています。
多少戸惑うだけならそこまで大きな影響はないとは思いますが、精神的にかなり焦ってしまうでしょう。TOEICは時間が限られたテストで、常に焦りながら解くことになります。
そのため画面の操作方法などで余計な心配はせずに、問題を解くことだけに集中したいため、できれば事前に画面の操作に慣れておくことがいいでしょう。
最も良い対策は、本番前に事前にオンラインのTOEICを受けておくことです。
MAKIEIGOでは、動画講座の効果測定として、TOEIC IPテスト(オンライン)を受験することができます。
講座開始前に一度受験していただき、実力を測りつつ問題や操作に慣れてから総合対策講座を受講していただき、さらに受講終了後に受けることができます。そうすることで、1回目の練習と講座で学んだことの効果が現れスコアアップを目指すことができますので、興味がある方はぜひこちらをご覧ください。
まとめ
今回はTOEIC IPテストオンラインと紙版のテストの違いをまとめ、オンラインテストの対策方法もお話ししました。
TOEICのスコアアップには、英語力を上げることはもちろん、TOEIC自体に慣れていく必要もあります。また、多少のコツも必要になってきます。
今回の記事を参考にバランスよく学習して、スコアアップを目指してください。
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